今では、知る人も少なくなったかもしれませんが、1970年にイザヤベンダサンの筆名で「日本人とユダヤ人」が上梓され、日本人が水と安全はタダだと思っていることに警鐘が唱えられたことがあります。人口ピラミッドが、今のような逆ピラミッド型でなく、文字通りのピラミッド型の時代です。「お天道様が見ているから」という、古きよき社会意識が息づいているからといって安全をタダだと思うことは大きな誤りだ、少なくとも、国際的には、稀有な意識だというわけです。
それから半世紀が経ち、一部の水源地が外国籍の個人や組織に譲渡されたり、弱い者いじめという言葉では収まらない凶悪な事件が連続するようになった現在、国政、行政の対応を待つだけでなく、文字通り、「安全はタダ」ではなく、少なくとも「防犯カメラで見ているから」という個人主張が必要とされる時代になってきたようです。さてさて、ここでは、防犯カメラについて、いくつか記してみます。
防犯カメラの意味、防犯カメラ設置の目的
防犯カメラです、犯行を防ぐためのカメラという意味合いと共に、ご想像の通り、犯行事後の追跡調査の大きな手掛かりを提供するカメラとしても利用できます。


(大阪府警察 令和5年中の犯罪統計の窃盗犯の部分を抽出して自作したグラフ)
大阪府警察の犯罪統計では、窃盗犯の中で「自転車盗」の件数が際立ちます。
- 警視庁管内人口:13,637,348人(警視庁ホームページ第1表世帯、人口、面積)
- 令和5年警視庁統計、侵入窃盗犯件数2,147件
- 人口10万人あたり、15.7件
- 大阪府警察管内人口:8,873,698人(平成26年版警察白書)
- 上図侵入犯数1,590件
- 人口10万人あたり、17.9件
人口10万人あたりの侵入犯件数としてみると、大阪府警察の扱う侵入犯行数は決して少ないというわけではないと理解できます。(財)都市防犯研究センター「JUSRIリポート」の原典を参照できなくて残念ですが、そのリポートを参照する記事から孫引きすると、侵入される家は、入りやすさで選ばれると言われます。
- 留守
- 人目につきにくい
- 開けやすい窓
などの家や場所が下見で検討されるわけですが、一方、犯行先、地域として忌避する要素として、「声をかけられた」、「補助鍵、セキュリティシステム、飼い犬」、そして、「面格子、防犯カメラ」などが上げられます。また、犯行の多くは、侵入に5~10分以上時間がかかる場合にはキャンセルされるようです。
これらから、防犯カメラの設置だけでなく、できる限り外から見えやすい環境を整備することや補助鍵の追加なども積極的に取り入れることで、侵入を防止する効果が、より確実になることを合わせて理解しておきたいと思います。
防犯カメラの種類
防犯カメラにはいろいろな種類があります。それぞれ概観します。
形状の違い
バレット型
原語「Bullet」は銃弾を意味しますが、その意味合いのように、威圧的存在感が防犯の一助となると言われます。ただ、どの方向をモニターしているのかが明らかになるため、死角をなくすなどの工夫が求められます。
ドーム型
バレット型に比べて、存在感が薄くなり、景観を損なわないカメラです。一見、どの方向をモニターしているのかわかりずらく、カメラに映らない場所を見つけにくいことが利点とも考えられます。
録画の違い
防犯カメラの録画方式には、常時録画方式か動体検知録画方式かの違いがあります。文言からも想像できる通り、常時録画は、「常時」、常に録画する方式で、動体検知録画は、動きを検知すると録画します。限られた記憶媒体の容量を効率的に利用するため、動体検知録画方式が選ばれますが、検知機能が作動しないと録画されない場合があります。人の出入りが少ない場所のモニターリングに適します。
録画の要素
録画の要素は、解像度とフレームレートです。その組み合わせがカメラの性能差となります。
解像度
画像は細かい点の集合で構成され、その点を画素と呼びます。この画素がどのような密度で並べているかを解像度で表します。画素、解像度を表す数値が大きいほど、きれいで鮮明な画像になります。
フレームレート
1秒間あたりの動画をつくる静止画の枚数をフレームレートと言います。FPS(Frames per second)とも呼ばれ、日本のテレビ放送は30FPSとなります。
録画装置の違い
撮影した映像を録画するための装置の種類です。
DVR(デジタルビデオレコーダー)
アナログカメラの映像をデジタル映像に換えて録画する方式です。
NVR(ネットワークビデオレコーダー)
デジタル画像を、そのままデジタルデータとして録画する方式です。
録画媒体の違い
録画されたデータを残す方法の媒体の種類がいくつか挙げられます。
SDカード録画
PCや通常のカメラの記憶媒体としても広く利用されています。SDカードの抜き差しで利用できるため、とても扱いやすいのが利点です。反面、SDカードが抜かれてしまえば、録画が残らないということに留意する必要があります。
保存容量が限られるため、基本的に長期間の録画保存には向きません。同じSDカードでも、読込、書込の速度が異なるものがあります。
HDD録画
カメラとセットになったレコーダーに内蔵されたHDD、または、ネットワーク対応HDD(NAS)があります。耐久性が高いので、24時間稼働、常時録画のように、長時間の録画保存に向いています。
SDカードのように指せばすぐ使えるわけではないため、初期化などのイニシアル設定が必要です。また、筐体は相応に大きくなります。
クラウド録画
インターネットを通して、クラウド上で録画する方式です。SDカードやHDDといった録画媒体を置かないので、盗難、災害などのリスクを回避できます。インターネットに常時接続された状態で利用されることになり、インターネット回線の管理、電子セキュリティ管理が必要です。
また、クラウド録画サービスを利用するためのランニングコストが必要となり、長期的には、SDカード、HDDの価格よりも高くなると言えます。
録画データ圧縮方式の違い
防犯カメラの性能も日々良くなると同時に、録画データ容量が大きくなります。できる限りデータを圧縮する方式に種類があります。
Motion JPEG、MPEG-4、H.264、H.265など。

防犯カメラ設置と同時に電気環境の確認
エエス電工は、防犯カメラの設置だけでなく、電気通信環境に合わせて、必要な電気配線、LAN配線、あるいは、管工事などにも対応します。
防犯カメラという電気設備に限らず、エアコン、照明、コンセント、スイッチの増設、移設、LAN配線、テレビアンテナ設置、移設などの行う電気工事屋ですので、電気のお困りごとや相談事がありましたら、どうぞ、お気軽にご連絡下さい。
掛かりつけの電気屋
掛かりつけにするかどうかはお客さんの判断ですが、枚方周辺という立地で、そんな存在になれればと思います。
どうもありがとうございました。